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【Dynamics CRM】インスタンスのバックアップと復元

Dynamics CRM Online 2016 Update1(8.1)にて追加された、待望の機能、

インスタンスのバックアップと復元の機能をようやく試すことができました。

(試せる環境が無かったので……。)

Dynamics CRM サポートチームのBlogでは紹介されていましたね。

Microsoft Dynamics CRM Online 2016 更新プログラム 1 新機能: オンラインバックアップと復元機能 – Japan Dynamics CRM Team Blog

そもそもDynamics CRM Onlineでは、この「バックアップと復元機能」がリリースされるまで、ユーザー任意でこのような操作を実施することができませんでした。

私自身一度もやったことはないのですが、Office365サービスリクエストから、復元したい、というリクエストを投げることで実施できたようです。

(Dynamics CRM オンプレミス版では、もともとSQL Serverの機能を使いながら、バックアップ・復元が可能でしたが)

それが今回のリリースで、ユーザー任意で、バックアップの取得および復元が可能になりました。

バックアップと復元の機能

Blogからの抜粋ですが、主な機能は以下の通りです。

  • 引き続き、データーセンターにて組織のシステムバックアップが日次で行われる

  • Dynamics CRM Online 管理者は、任意のタイミングで組織のオンデマンドバックアップや復元を行うことができる

  • Dynamics CRM Online 2016 更新プログラム 1 以降がこの機能の対象バージョンであり、以前のバージョンの組織に対しては使用できない

  • システムバックアップとオンデマンドバックアップは記憶容量を消費しない

  • システムバックアップとオンデマンドバックアップには期限が設けられている

  • 期限切れの日次システムバックアップでもあっても、技術サポートに問い合わせをすることで復元作業を行うことができる (バックアップ時期によっては復元対象とならない場合もあります)

  • 復元先として、既存のサンドボックスインスタンスを選択して復元します。実稼働インスタンスに直接復元することはできません

個人的に一番のポイントは、サンドボックスにしかインスタンスを復元できないことです。

これは、以前紹介したインスタンスの切り替え機能を利用することで本番対応用としては回避できますが、サンドボックス環境を一つ復元用としてつぶすことを意味します。

kageura.hatenadiary.jp

また、バックアップが記憶容量を消費しないのは、とてもいいですが、本番環境では往々にして、そうとう容量を消費していることが考えられますので、その本番環境をサンドボックスに復元すると、全体容量が本番環境の2倍分消費されてしまうこと注意したほうがいいですね。

なお、全体用量は1GB単位で追加購入可能です。不足しそうな時はご検討ください。(こう記載すると、MSのセールスマンみたいですね)

バックアップ実施手順

あまり難しいことはありませんが、実施手順は以下の通りです。

まずはバックアップから。

管理センターに「バックアップと復元」のメニューが追加されました。移動してみると、過去の自動バックアップの一覧が表示されます。

バックアップの対象を選んで、「新しいバックアップ」をクリックします。

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ラベルと注意を記載書きを記載して、作成をクリックすると、バックアップが取得されます。

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復元実施手順

先ほどのバックアップ一覧から「復元」をクリックすると以下のような画面が表示されます。

復元先を選択して、復元をクリックするだけで、復元作業が開始されます。

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もちろん、本番インスタンスは選択肢に出てきません。ご注意を。

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結構簡単に復元ができました。

シンプルな機能ですが、使うシチュエーションは多いので、一度は実際に試してみることをお勧めします。