【Office365】【Dynamics CRM】Office365とDynamics CRMの連携私的まとめ 2015年Ver
初めてアドベントカレンダーなるものに参加してみました。
Office 365 Advent Calendar 2015
最近Dynamics CRMのアップデートでOffice365関係アプリケーション周りとの連携がかなーり強化されてきているように感じます。
12月にDynamics CRM 2016も登場し、より一層機能が強化されたましたので、ここでいったん私的なおさらいも兼ねまして、連携して実際何ができるの? というものをまとめてみました。
設定関係は各種リンク先にゆだね、とりあえず何ができて、どんな風に便利なの? という視点の元、書いてみたいと思います。
連携機能一覧
以下Office365軸でDynamics CRMと連携できるアプリケーション一覧です。
・Exchange Online
・Outlook on the Web(OWA)
・SharePoint Online
・One Drive for Business
・Yammer
・Power BI
・Excel Online
・Skype For Business
・Delve
Exchange Online
個人的にはDynamics CRM Onlineを利用する上で、一つ大きなメリットとなる点と考えているExchange Online連携。
Dynamics CRMから予定・タスク・メールを作成すると、連携しているExchange Onlineにも自動的に登録されるというものです。
Dynamics CRMで締め切り通知や作業タスクの割り当てなどワークフローを組んでおくと、普段使っているExchange、Outlookにも反映されてきますので、より強力に効果を発揮できる機能かと思います。
Dynamics CRMではもともと、Outlookクライアントのアドオンとして、これら連携機能を提供していましたが、アドオンをインストールする必要が無くなるのも、一つのメリットですね。
[参考]
Set up server-side synchronization of email, appointments, contacts, and tasks
Outlook on the Web
Dynamics CRM 2016(8.0)から正式にサポートされました、OWAもとい、今はOutlook on the webとの連携。
前述しているExhcnage Onlineと連携している場合、Dynamics CRM 上からでしか取引先企業や担当者といったCRMデータと関連付けすることができませんでしたが、この機能によりOWAからもDynamics CRMのデータを参照し、関連付けすることができるようになりました。
個人的にはもうひと押し、予定表とタスクも同じようにしてもらえれば……! と思わなくもないですが、一つ大きな節目になっているのかなとも感じます。
そして、せっかくリリースされたので試してみようとしたら、うまく接続されない……。正式リリースされているはずなのになぜ……。
[参考]
CRM App for Outlook User's Guide (lightweight app) | Microsoft Dynamics CRM
Deploy CRM App for Outlook (lightweight app)
SharePoint Online
Dynamics CRM 2011のころからサポートされていました、SharePoint連携。
Dynamics CRMでも標準機能でそれぞれのレコードに対して、添付機能を利用できますが、Dynamics CRMから直接SharePointファイルを添付・アップロードできるようになっています。
特にメリットとして考えられるのは、SharePointのグローバル検索対象になることでしょう。
Dynamics CRM上では添付されたドキュメントおよびドキュメントの内部まで検索することができませんが、SharePointと連携することでドキュメントの検索性が増します。
最近はDynamics CRM Mobileアプリからの閲覧性も強化されてきましたので、より一層求められる機能かなとも思いますね。
[参考]
Microsoft Dynamics CRM を SharePoint と統合
One Drive for Business
Dynamics CRM Online 2016(8.0)から追加されたOneDrive for Businessとの連携。
基本的な機能としては、SharePointのドキュメント連携と変わりませんが、権限やファイル設置場所がそれぞれのユーザーのOneDriveに依存しますので、個々のユーザーでドキュメントを管理したい場合に有効です。
リリースされたばかりということもあり、個人的にはまだこれといった利用シナリオを想定しきれないものですが、SharePoint連携を実施した場合、SharePointのリソースを食いつぶし気味になってしまうので、ドキュメントのうまい住み分けができれば結構いいなぁと思ったりです。
[参考]
Connect to OneDrive for Business
OneNote
SharePoint Online連携の追加設定として有効化が可能なOneNote連携。
こちらもDynamics CRMの標準機能でメモと呼ばれる機能が付いていますが、あくまでテキストベースのものだけでした。
そこがOneNoteと連携することで、OneNoteのリッチなエディタ機能でメモを残すことができるようになります。
ただ、CRM上ではOnenoteへのリンクが表示されて、実際の編集は完全にOneNoteベースになってますので、今後もう少し親和性を期待したいところです。
内部的にはDynamics CRMのレコードごとにNotebookを自動生成してくれて、セクションやページはユーザーが独自に追加していくという感じのものです。NoteBookはSharePointのドキュメントライブラリで管理されています。
[参考]
Yammer
Dynamics CRM ではアクティビティフィードと呼ばれるCRM内部用のSNS機能が備わっています。
ざっくりと言ってしまえば、その機能をYammerへ置き換えてしまうというのが、Yammer連携です。
Dynamics CRMのダッシュボードやレコードからYammerを確認・投稿することができるようになり、SFAであれば営業案件や取引先企業などに関する相談や報告をYammerを通じて実施できるようになる、というイメージですね。
また、レコードからYammerへ投稿するとそのレコードに対するリンクも自動的に付与されるのもポイントです。
[参考]
Yammer への Microsoft Dynamics CRM の接続
Power BI
最近Office365にも追加されたPowerBIですが、標準でDynamics CRMサービスに接続するための設定を提供しています。
私のBlogでも一度紹介していました。
少々複雑なBIを構成する場合はPower BI Desktopと呼ばれるツールを駆使する必要はありますが、CRMには無い他のDBデータ等と統合した形での分析表現が可能にもなります。
[参考]
Microsoft Dynamics CRM Online での Power BI の使用
Excel Online
Excel連携はDynamics CRM初期のころから存在しており、ローカルにダウンロードしたファイルでデータを上書きインポートしたり、ピボットテーブルを構成しCRMのデータと同期と同期することなどができました。
それがDynamics CRM Online 2015 Update1(7.1)ではDynamics CRM上でデータの一括編集をExcel Onlineを通じて実施できるという形で機能が追加されました。
さらにDynamics CRM Online 2016(8.0)ではExcelテンプレートという機能も追加されています。
機能の利用方法はまだ研究の余地がありますが、あらかじめDynamics CRMデータのグラフを設定したExcelを登録しておき、Online上でそのグラフを確認することができる、ある種レポート・帳票の代替にもできるような機能です。
[参考]
Skype For Business(Lync)
Skype連携は2種類の機能が存在します。
一つ目は代表的な機能であるClick to Call。Dynamics CRMに登録された電話番号をクリックするとSkypeが立ち上がり、電話がかかる仕組みです。
もう一つは在籍中、会議中などといったプレゼンス情報をDynamics CRMのユーザー情報として表示する仕組みです。
個人的には、プレゼンス情報の表示は、在籍中の確認もしつつ、さらにそこからチャットを立ち上げることも可能ですので、結構メリットが多い機能だと思います。
[参考]
Skype for Business および Microsoft Dynamics CRM と Skype との統合
Delve
Dynamics CRM 2016(8.0)から正式にサポートされたDelve連携。
正直まだまだ情報が足りないのが実情ですが、現状Delveをダッシュボードに表示するだけ? といったところです。
ただ、設定手順としてSharePoint Onlineとの連携を実施した上でDelve連携が可能となり、その時点でSharePointにはSFAやサービスで利用されるドキュメントが登録されていく、ということが想定されます。
SharePointに蓄積されたドキュメント(先輩の提案書や最近よく使われているサポート資料など)がDelveによりそのユーザーに合わせて自動的にピックアップされていくかと思います。
[参考]
View relevant and trending information with Office Delve | Microsoft Dynamics CRM
終わりに
まとめていたら結構な分量になりました。
しかも、これを書いている途中でDynamics CRM 2016がリリースされるという、嬉しいような悲しいような誤算もありました。
今後まだまだUpdateが行われていくところかと思いますので、できれば来年のアドベントカレンダーでもこれを取り上げたいなぁと思うところです。