【Dynamics 365】【Live Assist】手軽にDynamics 365でWeb Chatが構成できるLive Assistを試してみた・その2 管理機能
前回はLive Assistのチャット画面をベースに機能を紹介しました。
今回は管理者向けとして提供されている画面を確認していきたいと思います。
管理ポータル
Live Assistを構成すると、自動的に以下のような管理ポータルが構成されます。
https://admin.na1.liveassistfor365.com/portal
管理ポータルではDynamics 365ユーザーへ、Live Assist ライセンスの割当、権限(一般ユーザー・SUPER VISOR・管理者)の割当などが行なえます。
以下はダッシュボード画面で、現在はプレビューの残り日数やユーザーライセンスの利用状況が表示されます。
ユーザー画面に移動すると、現在のLive Assistライセンスを割当ているユーザーおよびスーパーバイザーとして指定されているユーザーが確認できます。それぞれのユーザーの箇所をクリックすることで、ライセンスおよびスーパーバイザー権限の付与・剥奪が可能です。
管理者をクリックすると、管理者ユーザーの管理画面が表示されます。
なお、一般ユーザーおよびスーパーバイザーはこれらの画面を利用できません。
利用できるのは管理者のみのようです。
↓こんな感じの画面が表示されます。(ただ、このユーザーはスーパーバイザーの権限を適用しているんですよね・・・。いまいちスーパーバイザー権限がわからないです・・・。)
Engagement Portal(日本語では交流ポータル?)ビジター画面
続いて、前の画面より大事な画面(と個人的に思っている)、Engagement Portal(日本語では交流ポータルになっていますが、英語のほうが正しい語感ですね)を見てみたいと思います。
管理画面の以下のリンクから移動します。
Engagement Poratlは「ビジター」「キャンペーン」「ユーザー」の画面で構成されています。
まずはビジター画面から。
このビジター画面では主に
・現在のWebサイトへの訪問者(ビジター)状況
・訪問者(ビジター)のたどった画面の履歴
・各オペレーターの対応状況(誰がどんな訪問者とどんな対応を実施しているか)
を確認することができます。
以下は現在WebサイトにアクセスしているWebビジターの一覧です。
Web履歴を見ると、ビジターへのチャット対応を行った履歴一覧が表示されます。
レコードをクリックすると、その対応時にどんなチャットを行っていたかも確認できます。
オペレーターをクリックすると、オペレーターのサインイン状況や対応しているチャットの数が確認できます。
これらの画面を使って、スーパーバイザーが適切なオペレータの管理、アサイン、状況の把握をしていく形になりますね。
Engagement Portal キャンペーン画面
続いてEngagement Poratlのキャンペーン画面です。
今まで問い合わせサポート系チャットアプリケーションとしての側面を強めで紹介しましたが、Live Assistはサポートというより、「ビジターが対象のWebサイトにおける目標達成をスムーズに実施できるようにアシストするためのアプリケーション」であると私はとらえています。
つまるところ、目標達成の定義次第で、チャットによるアシスト内容が変わります。
例えば、ホテルの予約サイトであれば、
・ビジターが適切に予約ができるように促す
・より魅力的なプランへ誘導する
などといったようにです。
そのため、Live Assistでは以下のようなキャンペーンという単位で対応軸(って言ったらいいのかな)を定義します。
キャンペーンの目的がサポート用チャットであれば、サポート用チャットの目標を定義したキャンペーンを作成する必要があります。
キャンペーンは以下のような画面で
以下のような3つの内容を定義して作成を行います。
1.ゴール
ビジターがどんなページにたどり着いた、どんなアフターアンケートを得たなどを定義します。
2.対象とするビジター
チャットを表示する対象ビジターを絞り込みます。アクセス情報やHTMLエレメントの情報をもとに対象を特定可能です。
3.エンゲージメント
チャットのデザインや表示するページなどを定義します。
以下のような通常のチャット開始ボタンもあれば
海外のキャンペーンサイトのようなデザインも可能です。
また、アイコンの位置や、オンラインのオペレーターがいない場合、どんなデザインにするかも定義可能です。
チャットウィンドウも色やサイズをカスタマイズ可能です。
また、事前アンケートや出口アンケート、オペレータの対応に関するアンケートも定義できるのがいいですね!これで、事前にチャットを開始するビジターの情報が収集できます。
あとは、Webサイト上のどんなページ(FAQや予約画面など)で表示するか
どんな行動、態度(ビヘイビア)をとっているユーザーに対して表示するか、が定義可能です。
これらを定義して、本当にアシストするべき人に適切なアプローチでチャットできるよう設定するのがキャンペーンとなります。
Engagement Portal ユーザー
最後にユーザーの設定画面ですね。ここではユーザーのパスワードや権限とともに、問い合わせ対応のアサインを行うための指標にすることができる、スキルも定義可能です。
Webサイトの特性に応じて、得意な製品や技術などを登録しておくのがいいかなと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。個人的にLive Assistはキャンペーンをどのように定義し、どんなKPIを計るかがだいぶ鍵となるなぁと思っています。
私もVaioのPCを購入する際に、チャットで相談したことがありましたので、なんとなくイメージが理解できる人は多いのかなと。
ただ、そのキャンペーンのゴールを定義するために、ある程度HTMLやJavaScriptの知識や特性を理解しておく必要があるので、注意したいところですね。
次回はLive Assist for Dynamics 365のプレビュー機能の設定方法をお伝えします。