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【Dynamics 365】Dynamics 365トライアルが利用できるようになったので触ってみた And まとめ

11月1日にDynamics 365がリリースされました! というわけで少しづつですが、触ってきましたので、いろいろと情報のまとめと簡単な記録を。

japan.zdnet.com

blogs.msdn.microsoft.com

トライアルはTechSummitの真っ最中、11月1日当日はお昼頃から取得できるようになっていました。

トライアルの開始は以下からどうぞ。基本的な取得方法は変わってません。

Microsoft Dynamics CRM Online をお試しください - Microsoft Dynamics

Dynamics 365ってなに?

そもそもDynamics 365ってなによ、というところからですが。

公式サイトから引用しますと、以下のような感じです。

Dynamics CRM と Dynamics AX (ERP) の機能を統合。

顧客接点から基幹業務までエンドツーエンドで支援する、

インテリジェンス機能を搭載したクラウド型ビジネス アプリケーション。

もともと、Dynamics CRMとAXはそれぞれが別々のアプリケーションとして、提供されていました。

しかしながら、営業プロセスでよく起こるシチュエーションとして、営業活動をしている際に、既存の提供製品や在庫の確認などAXのレイヤー、基幹業務部分にかかわる部分が多々あります。

その場合、今まではそれぞれ別々の場所に存在するアプリケーションを立ち上げて、業務を行う必要がありましたが、今回のリリースでそのAXのレイヤーもクラウド化し、同一プラットフォーム・同一ライセンス形態で提供できるようになった、というものです。

それぞれ独立して提供されいたアプリケーションを再構成し、同一プラットフォームで密接に関連し合いながら、提供できるビジネスアプリケーションを目指している感じかと思います。それは、単純にCRM・AXだけでなく、コミュニケーションの要となるOffice365、またAzure領域もをおおきく絡めて、というところもあり、365という名前になったのかな、と。

しかしながら、今回のリリースはCRMがベースとなっている「Dynamics 365 for Sales」「Dynamics 365 for Customer Service」「Dynamics 365 for Field Service」「Dynamics 365 for Project Service Automation」の領域のみのようで、AX部分のOperationは含まれていません。

ただ、同時リリースされたPowerApps、Flowがありますので、今回のアップデートはトータルでビジネスアプリケーションを提供できる基盤を整えたものと見るのがいいのかな、と感じています。

Operation(旧Dynamics AX)部分はこの記事を書いていた11月4日にリリース? されたみたいですし、落ち着いたトータルプラットフォームとして提供されるまでは、まだ少し時間がかかるかなと思います。

Microsoft Dynamics 365 for Operations is now available

blogs.msdn.microsoft.com

ライセンス形態はどう変わったの?

■Dynamics 365 最新情報/簡易ライセンスガイド

https://www.microsoft.com/ja-jp/dynamics/dynamics-365-first-look

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もともと、Dynamics CRM 時代には、ざっくりとEnterprise、Professional、Essentialという形でしたが、

Dynamics 365では、Enterprise Plan2、Plan1、アプリ別、TeamMemberの4種類になります。

ポイントは単一機能使用権と記載されているもので、これが中心となる利用モジュールになります。 CRMがベースとなっている4種類

「Dynamics 365 for Sales」

「Dynamics 365 for Customer Service」

「Dynamics 365 for Field Service」

「Dynamics 365 for Project Service Automation」、

それからAXの流れを組む「Dynamics 365 for Operation」と、

別建ての「PowerApps」

これらがアプリ別で提供されており、Plan1ではOperationを除くCRM機能4種とPowerApps、Plan2ではすべての機能を提供します。

機能は何が追加されたの?

CRM系モジュールのアップデートは以下の通りです。

■最新情報

https://www.microsoft.com/ja-JP/dynamics/crm-customer-center/what-s-new.aspx

・モバイル アプリの機能拡張

・Dynamics 365 App for Outlook 拡張機能

プレビュー機能: 関連付けのインサイトの概要

・同時実行されるビジネス プロセス

・対話型サービス ハブに関する機能強化

Microsoft Dynamics 365 for Project Service Automation拡張機能

・関連性検索の機能強化

・編集可能なグリッドの紹介

ビジネスに大きく影響しそうなのは、モバイルアプリとOutlook拡張機能でしょうか。特にOutlook拡張機能では、サーバーサイド同期で予定、会議も追跡できるようになったみたいです。うれしいですねぇ。

あと、個人的には、編集可能なグリッドや関連性検索の正式リリースも気になるところ。

他、管理者向け、開発者向けアップデートは以下の通りです。

Microsoft Dynamics 365 の管理者およびカスタマイザー向けの新機能

https://technet.microsoft.com/library/dn531078.aspx

■開発者向けの新機能: Microsoft Dynamics 365

https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/gg309589.aspx

Microsoft Dynamics 365 Software Development Kit (SDK)

https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=50032

■Dynamics 365 SDK Release history

https://msdn.microsoft.com/en-us/library/dn481567.aspx

SDKのバージョンも8.2になっていました。

面白そうなSDK機能としては「Data Export service」でしょうか。https://msdn.microsoft.com/en-us/library/mt788315.aspx

Web API周りもいろいろとアップデートされているみたいです。「Update and delete entities using the Web API」とか面白いですね。https://msdn.microsoft.com/en-us/library/mt607664.aspx

あとは、以下のサイトで今後のロードマップを確認できます。

Microsoft Dynamics 365 Roadmap

トライアルをやってみた

というわけで、簡単にトライアルの所感をメモっておきます。

基本的な取得方法は変わりませんが、少し画面デザインが変わっています。

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Office365のメニューもDynamics 365仕様になりました。

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クリックすると、Dynamics CRM時代はそのままCRMに遷移しましたが、今回からDynamics 365用Home画面が表示されます。

この画面に各モジュールとPower Appsで作成したアプリがそれぞれ表示されるみたいです。

たぶん、ここが今回のアップデートのコンセプトを一番体現しているところかなと。(本当であれば、SalesやServiceと表示されるはずが、バグなのかうまく表示されません……。)

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なお、アプリにアクセスすると、そのまま以前のようにDynamics CRM時代と同様のダッシュボードが表示されます。

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バージョンは8.2でした。9.0ではないんですねぇ。

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あと、カスタマイズ画面にアプリが提供されました。ここで、Home画面で提供できるアプリを個別にカスタマイズできるみたいです。

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管理センターの変更点

管理センターは特に変わっていないみたいですが、

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ソリューションにSalesやサービス等の各コンポーネントが追加されていました。これを追加することで、TOPページにもアプリが表示されます。

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なお、今回のリリースから、CRMポータルが標準装備となりました! 素晴らしいですね! ただ、日本語対応はまだみたいです。

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Dynamics 365 Plan1に含まれるライセンス

実は地味にライセンスの中身も変わっています。特にSharePoint Online、Projectが加わってるのは大きな変更点でしょう。

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Dynamics 365 Plan1 Enterpirse Editon

・Power Apps for Dynamics 365

・Flow for Dynamics 365

Microsoft Socilal Engagement Enterprise

・Office Online

SharePoint Online(Plan2)

・Project Online Service

・Project Online Desktop Client

・Dynamics 365 P1

その他、気になった点

Web APIのバージョンが地味にあがっていますね。8.2になりました。

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とりあえず、以上です。

これから少しづつ、機能面のアップデートを追っていきたいと思います。