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【API Memo】エムティーアイ、常陽銀行と更新系APIの利用に関する契約を締結

銀行の更新系APIを使用したアプリに関するプレスリリースがあったのでメモ。

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エムティーアイが&PAY(アンドペイ)という決済・送金を可能にするスマートフォンアプリでの利用を想定し、常陽銀行と更新系APIの契約を締結したとのことです。

プレスリリースを見る限り、更新系APIは決済と送金に対応している模様。

記事はPR Timesで見つけました。

prtimes.jp

エムティーアイのプレスリリースはこちら。

www.mti.co.jp

常用銀行も以下のようなプレスリリースを公開中。

http://pdf.irpocket.com/C8333/bGi3/PM21/b51R.pdf

ちなみに、この更新APIを使用する&PAY(アンドペイ)に関しては、5月29日リリースなので、まだちょっと先です。アプリストアにもまだありません。

また、リリース当初も一部加盟店を対象として常陽銀行の従業員向けに提供するだけなので、実際に一般ユーザーが使えるようになるのはまだまだ先のようです。

ただ、プレスリリースには2020年までに国内300の金融機関とAPI連携を進めたいと書かれていますので、今後どれだけ多くの金融機関を巻き込めるかが、気になるプレスリリースですね。

API仕様はどうなっているのか?

こういうプレスリリースを見る度に、API仕様書を探すんですが、残念ながら常陽銀行は見つからず。

他の銀行をざっと探してみると、三菱UFJ銀行はかなりちゃんとしたAPIポータルを展開していますね。認証ヘッダーに --header 'x-ibm-client-id: REPLACE_THIS_KEY' とIBMの文字列が含まれているので、たぶんIBM API Managementを使って生成しているのでしょう。

developer.portal.bk.mufg.jp

三井住友銀行は、とても懐かしい感じのPDF仕様書です。残念ながら私はあまり読む気になれません。

http://www.smbc.co.jp/hojin/eb/web21/api/resources/pdf/web21_api_interface.pdf

常陽銀行も是非APIドキュメントを公開してほしいなと思うばかりです。

【API Memo】Sansan API 情報まとめ

様々なクラウドサービスのAPIについて触れて回るまとめ記事。

今回は名刺管理クラウドサービスのSansanです。

Sansan は最近パブリックなAPI ポータルを公開したので、より親しみやすくなったのではないかと思います。

docs.ap.sansan.com

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サービス・API 概要

公式サイトは以下から。

jp.sansan.com

APIに関する概要は以下からどうぞ。

API Check Point

API Check Point
サービスページ https://jp.sansan.com/
サービス提供形態(SaaS/PaaS/OnPremises) SaaS
APIエンドポイント https://api.sansan.com/v1.2
API ポータル / ドキュメント https://docs.ap.sansan.com/ja/openapi
トライアル有無 なし
SDK / Driver なし
サービスカテゴリ 名刺管理
APIプロバイダ Sansan
APIフォーラム/掲示 なし
SNS URL https://twitter.com/SansanJapan
認証モデル Token方式
利用規約のURL https://agreement.sansan.com/ja/rule/api.html
範囲(Public / Internal / Private) Public
API アーキテクチャ REST
サポートされているリクエスト形式 JSON, URI Query String / Read Only
サポートされている応答形式 JSON

所感

Sansan APIは現在以下の7種類のエンドポイントをサポートしています。

  • 名刺Set取得(期間指定)
  • 名刺Set取得(条件指定)
  • 名刺取得
  • 名刺画像取得
  • 名刺のタグSet取得
  • 人物取得
  • タグSet取得

注意したいのはすべてのエンドポイントがReadOnlyである点。

名刺画像を元に調整が加えられたデータであることを考えれば、致し方無い気もしますが、例えばAPIを通じて外部から画像をPostして、名刺データにするなどの使い方はできないので要注意です。

個人的に一番のユースケースとして考えられるのは、やはりCRMマーケティングなど、他のクラウドサービスへのデータ連携でしょうか。名刺という顧客の一次情報はどこのクラウドサービスも欲しいですよね。

認証方式は、管理画面からユーザー単位で発行できるAPI Keyを用いたToken方式です。

公式に展開している他社サービスとの連携はSalesforceとZapiar

jp-help.sansan.com

Salesforceは、Sansanの内部的に自動連携が組み込まれているので、使いやすい印象です。

Salesforce連携とは / ご利用可能な Salesforce エディションについて – Sansanサポートセンター

参考記事

Sansan APIをドライバー化:各種ツール・IDEから接続してみた

【API Memo】freeeがAPIエコノミー形成に向け「オープンプラットフォーム戦略」発表

freeeがAPIエコノミーで攻めていますね。

APIエコノミー形成を目指す新戦略の発表と共に、開発者向けポータルサイトのオープン、API連携の専任チームを発足したとのことです。

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公式プレスリリースはこちら。

corp.freee.co.jp

かなりいろんなメディアで取り上げられていますね。

www.nikkei.com

jp.techcrunch.com

なぜ今このような取り組みをfreeeが始めたのか?

なぜ今このような取り組みをfreeeが始めたのか? という点については以下の佐々木大輔代表取締役インタビューコメントからよくわかります。

ascii.jp

>「世界に目を向けると、日本のSaaSだけはほとんどAPIを公開していません。グローバルの流れを見ても、APIの公開まで行なっている初めてクラウドサービスなのではないかなと思います」(佐々木氏)

また、“超高速たこつぼ化”というキーワードはまさにそのとおりで、クラウドサービスを提供している企業は、そのクラウドサービスを導入した企業の中に存在している、多種多様な他社サービスとの共存を目指していかなければ、もはや成り立たないことは自明であるとの理解だと思います。

ただ、コメントの通り、世界に目を向ければそれがもはや当たり前、クラウドサービスの公開=API公開と同意義で、そのエコシステムをどのように作っていくのか? という戦略がどんどん体系化されている状況を見ると、これが大きなニュースとして取り上げられてしまうのは、少し悲しくも感じます。

デベロッパーポータル

デベロッパーポータルはこちら。

freee Developers Community | for freee Developers

今の所APIは「会計freee」と「人事労務freee」が提供されているようです。

現在freeeのサービスは以下の6種類なので 今後も拡張されていく想定なのかなと思います。

デベロッパーポータルはそれぞれのAPIドキュメントだけでなく、スタートガイドとTIPSがあるのが、いいなぁと感じました。

あと、地味にコミュニティもありがたいなぁと思います。MicrosoftSalesforceレベルなら、Stack Overflowやteratailなどでも情報が得られそうですが。

ただ、個人的にはログインしなくてもコミュイニティは見れるようにしてほしいなと思います。検索にひっかからなくなってしまうし、、、。敷居があがってしまう、、、。投稿するのにログインは必要でいいと思いますが。

Tipsはまだ少ないですが、ユースケースを明示化しているのがいいなぁと。

SFA、CRM、販売管理システムから会計freeeへの連携 | freee Developers Community

あと、やはり注目すべきなのはAPI連携専任のチームを置いたところ。こういったプレスリリースは日本ではかなり珍しいですね。

API連携の専任チームを発足 API連携の専任チーム、およびテクニカルサポートの設置を開始します。技術的な問い合わせ以外にも、パートナー企業向けの説明会など、APIを通じたコミュニティ形成にも注力してまいります。

今後の展開にも期待のプレスリリースでした。

【API Memo】MySQLやPostgreSQLへGraphQLインターフェースを提供するPrismaが$4.5Mのシードを獲得

MySQLPostgreSQLからGraphQLインターフェイスを提供するPrismaというサービスが各エンジェル投資家などから、$4.5Mのシードを獲得したとのこと。 jp.techcrunch.com

この記事で初めてPrismaというプロダクトをしりました。

Prismaの公式サイトは以下から。

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www.prisma.io

Prismaの公式プレスリリースはこちら。

www.prisma.io

GraphQLといえば、Facebookが主導となって進めている、クライアントサイドとの親和性が高いWeb APIの新しい仕様ですが、そのGraphQLを専門としてビジネスをしているのがとても面白いですね。

製品のGraphQLインターフェース生成機能アプローチとしては2種類

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さらにPrismaの大きな特徴としては、対応データベースの種類ですね。

現在の対応データベースはMySQLPostgreSQLですが、今後MongoやDynamo、Cassandraにも対応するらしいです。

(個人的に、まだちゃんとリリースされているものがMySQLPostgreSQLだけにもかかわらず、あたかも多様なデータベースに接続できるよ!と謳っているのが面白い。)

なお、Prismaのベース製品はオープンソースですが、Prisma EnterpriseとPrisma Cloudという製品が有料で提供されているようです。

現状では、従来からのオープンソース製品に加えて、セキュリティを強化したPrisma Enterprise(コンプライアンス、アクセスコントロール、オーディットロギングなど)と、コラボレーションでデータベース管理を容易にするPrisma Cloudがある。

日本でもいくつか触れている記事がありました。

www.moongift.jp

www.appp.la

GraphQLはFacbeookとGithub、日本ではオープンAPIというよりもアプリ内部のAPIとしての利用がぽつぽつと始まってきた印象ですが、こういうプロジェクトが脚光を浴びてくると、今後にいろいろと期待が出てきますね。

一回触ってみないとなー。

【API Memo】Misoca API 情報まとめ

様々なクラウドサービスのAPIについて触れて回るまとめ記事です。

今回は請求書作成サービスのMisocaです。

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サービス・API 概要

公式サイトは以下から。

www.misoca.jp

APIに関する概要は以下からどうぞ。

Misoca API について · Misoca(ミソカ) API

API Check Point

API Check Point
サービスページ https://www.misoca.jp/
サービス提供形態(SaaS/PaaS/OnPremises) SaaS
APIエンドポイント https://app.misoca.jp/api/
API ポータル / ドキュメント http://doc.misoca.jp/v3/document.html
トライアル有無 あり
SDK / Driver なし
サービスカテゴリ 請求書管理
APIプロバイダ misoca
APIフォーラム/掲示 なし
SNS URL
認証モデル OAuth
利用規約のURL http://doc.misoca.jp/
範囲(Public / Internal) Internal
API アーキテクチャ REST / OpenAPI
サポートされているリクエスト形式 JSON, URI Query String / CRUD
サポートされている応答形式 JSON

所感

Misocca APIは現在V1とV3が公開されていますが、V3の情報となります。

サポートされるAPIの機能は取引先の参照・作成、見積書の参照・作成、ちょっと特殊なエンドポイントとして見積書のPDFの取得やロゴ画像、印影画像の取得、見積書のメール送信があります。

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外部から取引先を登録して、見積もりの作成→メール送信までがAPIで完結できる、というのがいいですね。

ただ、注意したいのが更新・削除機能がサポートされていないところ。

例えば外部のWeb アプリなどでAPI経由の見積書を作成したとしても、更新することができません。

確定した見積書であれば、問題無いかもしれないですが、EC系の連携などでは注意が必要かもですね。

認証はOAuth、ドキュメントはOpenAPI(Swagger)で公開されており、URIもリソースベースなので使いやすいWeb APIの印象です。

他社サービスとの連携という観点では、会計系サービスとの連携が豊富です。

弥生、Freee、クラウド会計に請求書情報(売上データ)を取り込めるようです。

www.misoca.jp

support.freee.co.jp

私自身も過去にPower BIへMisocaの請求データを取り込む方法を試しているので、参考までにどうぞ。

kageura.hatenadiary.jp

参考記事

qiita.com

Power Apps Common Data Service のAPIをPostmanとExcel(CData Add-in)で使ってみる

Power Appsは様々なWeb サービスをベースに独自のアプリケーションをUIベースで開発できるマイクロソフトのサービスです。

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powerapps.microsoft.com

基本的には、様々なクラウドサービス、SharePointやOffice365、Dynamics 365等のサービスに接続してカスタムアプリを作るのですが、Power Apps独自でデータベース的な構成を持つこともでき、それをベースにカスタムアプリを作成することもサポートしています。そのPower Appsのデータベース的要素がCDS・Common Data Serviceと呼ばれています。

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Dynamics 365 のAPIを利用する上での全体像整理 2018/05時点

なんだかサービス? モジュールが増えすぎて、いまいち何がなんだかわかりづらい最近のDynamics 365 シリーズ

改めて全体を俯瞰したいな、連携するときに何がどのAPIで利用できるのか知りたいな、という動機から、ちょっとまとめを実施してみました。

基準となるアプリケーションの一覧

Planと言うべきかModuleと言うべきか、悩ましいところですがアプリケーションでとりあえず統一します。

US版サイトを例として、Dynamics 365 のアプリケーションを確認すると、以下のように表示されます。

現在全部で9種類

  • Sales
  • Customer Service
  • Field Service
  • Project Service Automation
  • Finance and Operations
  • Business Central
  • Talent
  • Retail
  • Marketing

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